弁護士がSEO対策すべき4つの理由と売上10倍UPの方法を解説!

伊澤文平

監修者伊澤文平弁護士

ベンゴシNOW法律事務所

公開日:2024.10.01

弁護士がSEO対策すべき4つの理由と売上10倍UPの方法を解説!

最近、顧客の紹介や売上が減ったことに危機感を感じ、「SEO対策」をしてネット集客を強化したい。

そこでSEOについて調べてみると意外に難しく、弁護士の仕事にどうメリットがあるのかもイマイチ実感が沸かない先生も多いのではないでしょうか。

ですが結論をいうと、今日の弁護士・法律事務所にとって、SEO対策は必須と言えるほど、非常に重要です。

下の図は、ある法律事務所がSEO対策によってサイトへのアクセスを大幅に伸ばしたことを示すデータです。

SEO対策によるアクセスの増加

サイトへの流入が増えることにより、自分への問い合わせ・受任・認知度など、全てが伸びていきます。少しのイメージを持っていただけたでしょうか。

本記事では、弁護士や法律事務所にとって、SEOが重要な4つの理由にはじまり、具体的なSEOの施策、その効果についてどこよりも詳しく解説します。

SEOの重要性についてわかったとしても、「成功する自信がない」「自分で取り組むのは難しい」という先生でも、必ずSEOを始められて、成果を出せる方法も解説しています。

ぜひ参考にしてください。

【この記事でわかること】

  • SEO対策とは、検索結果の上位に自分のサイトが表示されるようにすること

  • 弁護士の場合、相談者の「検索意図に沿ったキーワード×弁護士」で上位表示されるようになれば多くの新規顧客の獲得が見込める!

    • 【KW①】地域のキーワード

      • →例「横浜×  弁護士」

    • 【KW②】お悩みのキーワード

      • →例「離婚×弁護士」

    • 【KW③】:地域×お悩みの混合キーワード

      • →例「横浜× 離婚×弁護士」

  • 弁護士・法律事務所にとってSEO対策が重要な4つの理由

    • 理由①:認知が広がる

    • 理由②:信頼性とブランディングが高められる

    • 理由③:将来的に大きな「資産」になる

    • 理由④:SEO以外の集客方法にも生きてくる

  • SEOを始めるには、自分で取り組むか、外部の企業に委託する方法のどちらもアリ

  • SEOの知識やノウハウがなかったり、SEO対策に割ける人員がいない事務所などには、外部への委託がおすすめ!

1.弁護士の「SEO対策」とは?

弁護士の「SEO対策」とは?

SEOとは、検索結果の上位に自分のホームページが表示されるようにすることで、検索エンジン最適化とも呼びます。

弁護士の場合、「検索意図に沿ったキーワード×弁護士」で上位表示されるようSEO対策をすることで、新規顧客の流入・獲得が見込めます。

例えば、慰謝料請求されて困っている人は、検索エンジン(Google)で「慰謝料請求された 弁護士」などのワードで検索をするでしょう。

弁護士のSEO

このとき、自分のホームページやメディアが上位に表示されることで、クリック(訪問)されやすくなり、結果として仕事の依頼が増えるという仕組みです。

2.弁護士にとってSEO対策が必要な4つのワケ

弁護士にとってSEO対策が必要な4つのワケ

今日、弁護士事務所の数は急増しており、競争も激しくなっています。

また、誰もがスマホを片手に生活するようになり、弁護士に相談する場合も「ネットで探す」人がほとんどです。

一昔前のように、「近いから相談にくる」という顧客は多くありません。

そのためネットでの集客を目指すのであれば、SEO対策は「必須」といえるレベルに重要です。

まずは、弁護士にとって(法律事務所にとって)SEO対策が必要なワケを4つ解説します。

1)認知が広がる

SEO対策を行って自分サイトが検索上位に表示されることで、サイトへの訪問数が増えて自然と認知が広がります。

検索順位によって、そのサイトをクリックする人の割合は以下のようになっています。

【検索順位とクリック率】

検索順位

クリック率(CTR)

1位

27.6%

2位

15.7%

3位

11.0%

4位

8.0%

5位

7.2%

6位

5.1%

7位

4.0%

8位

3.2%

9位

2.8%

10位

2.4%

順位が上がれば上がるほど、きれいにクリック率が上がり、サイトに訪問してもらいやすくなります。それだけ認知も広がります。

ネットユーザーに「存在を知ってもらう」ことは、集客の第一歩です。

当然ながら、人は知らない商品は買いませんし、知らない弁護士の先生には相談しません。

ネット検索して先生の存在を知ったら、そこで初めて先生の魅力をアピールできます。

この機会を増やせるのは、紛れもなく集客として効果的だと言えるでしょう。

なお、訪問してもらえなくても名前がユーザーの目に触れるだけでも大きな意味があります。

人は何度も目にしたものに好感を持ちやすく、次に検索した時にはサイトに訪問してくれる可能性が高まるからです。

2)信頼性とブランディングが高められる

検索で上位表示されることは、先生のサイト(そして法律事務所自体)の信頼性アップにもなります。

何か困りごとがあって検索した時、タメになる情報がわかりやすく書いてあるサイトには、自然に信頼感が生まれるでしょう。

また、サイトの中で貴社の価値観やビジョン(理念)などを発信することで、ユーザーにさらなる信頼感や好感を持ってもらうことにも繋がります。

このように自分の価値観やビジョンを共有して、好感を持ってもらうことをブランディングと呼びます。

例えば「企業法務に特化している・企業法務ならどこよりも強い」といったように強みを打ち出したり、「どこよりもお客様の話をよく聞いて寄り添います」というように理念を示したりすることです。

ブランディングができれば、ユーザーは1度だけでなく、また次の機会にも先生に相談しにくるはずですし、知人に紹介したくもなるものです。

このようにして信頼性とブランディングを高め、顧客の心を掴むのも、SEO対策の大きな意味です。

3)将来的に大きな「資産」になる

SEO対策は、目先の集客になるだけでなく、長く先生の事務所を支えてくれる「資産」になります。

1度検索エンジン(Google)とユーザーの両者から信頼されてSEO的に強いサイトになれば、その状態をキープするのは難しくありません。

あとは少ないコストで維持・更新をしていけばよいだけです。

また、公開された記事は、(細かい更新は都度必要とはいえ)今後ずっと新規のユーザーに読まれ続け、ずっと問い合わせ・売上に貢献し続けます。

さらに、上位記事が増えるほど、サイト全体の評価が上がり、また次に発信する記事の順位も上がりやすくなります。

このように、長く売り上げに貢献して、常にその価値を上積みしていけることから、SEO対策ができたサイトはまさに「資産」といえます。

4)SEO以外の集客方法にも生きてくる

「ネットからの集客を増やす」目的でいえば、SEO対策以外にもいくつか方法があります。

例えばSNSを運用して情報を発信したり、Googleマップのプロフィールを最適化して地図検索の順位を上げたり(SEO以外の集客方法は後の項目でも詳述)。

SEOは、それら他の集客方法とあわせると、さらに高い集客効果が期待できます。

例えば、X(旧Twitter)で自分の素顔を発信したりして関心を集めても、きちんとしたWebサイト(ホームページ)がなければ、信用してもらうのは難しいでしょう。

逆に言えば、SEO対策されて、きちんと整備されたサイトは、あらゆるWeb集客の土台となるわけです。

3.弁護士がSEO対策をするメリット・デメリット

弁護士がSEO対策をするメリット・デメリット

先の項目で、SEOの重要性を解説してきましたが、SEO対策にもメリット・デメリットはどちらもあります。

他の集客方法とも比較して、SEOのメリットとデメリットをあげると以下のようになります。

【SEOのメリットとデメリット】

  • メリット

    • ・長期的に安定して顧客獲得に繋がる

    • ・規模によって戦略を変えられる

    • ・潜在層も獲得できる

  • デメリット

    • ・成果が出るまでに時間がかかる

    • ・サイトを維持しなければいけない

上に挙げたようなデメリットを考慮すると貴社の目的からして、SEO対策が最善の集客方法にならない可能性もあるので、ぜひチェックしてみてください。

1)弁護士がSEO対策をする3つのメリット

まずは、弁護士がSEO対策をするメリットです。

先に述べた「SEO対策が必要な3つのワケ」と重なる話もありますが、SEOの価値が実感できる内容なので、ぜひチェックしてみてください。

①長期的に安定して顧客獲得に繋がる

先ほども述べましたが、SEO対策は長期的に、安定して顧客獲得できるのが大きなメリットです。

1度上位がとれるサイトになれば、長く「上位をとりやすい」状態をキープできます。

こうなれば、少ない維持費で多くの集客を見込めるため、長期的に見れば費用対効果が高い施策といえます。

SEO以外の集客方法として、Web広告を例に出すと、広告を出稿している期間しか集約が見込めません。

広告を出し続けるのは当然維持コストが高くつきますし、逆に一時的に広告を出すだけでは長期的な顧客獲得は見込めません。

短期的な集客しかできない施策では、後に売り上げが下がった時にまた集客におわれることになります。

弁護士の先生の本業は、あくまで顧客の依頼を解決することであり、集客にばかり奔走するのは本末転倒です。

だからこそ、集客は「サイトが勝手にしてくれる」状態にして、長期的に安定して顧客を獲得することが大切なのです。

②事務所の規模によって戦略を変えられる

2つ目のメリットは、事務所の規模によって柔軟に戦略を変えられる点です。

独立したばかりの法律事務所や、数人規模で運営している小さな事務所は、大手の法律事務所と同じ集客方法をしても勝ち目はありません。

ですがSEO対策には、中小規模の事務所ならではのやり方で、確実に勝てる戦略があります。

具体的には、以下のような方法が挙げられます。ニーズの小さいキーワードから拾うことです。

【中小規模の事務所でも勝てる戦略】

  1. 地域に特化したキーワードから対策して記事を書く

    • →キーワード例:「(市区町村・駅名)×弁護士」

  2. 専門分野やニッチなニーズに特化する

    • →例:不倫慰謝料を請求された男性側に特化する

    • →キーワード「不倫  慰謝料請求された」

  3. 地域とニッチなニーズの組み合わせ

    • →キーワード例:「(市区町村・駅名)慰謝料請求された 弁護士 」

  4. 弁護士の人柄をアピールして、大手にはない親しみやすさを示す、など

(1.)地域に特化するのは、中小規模の弁護士がSEOで成果を出す上で鉄板の戦略です。

ユーザーの数が絞られる代わりに、近隣エリアの顧客は逃がさないよう対策できます。

(2.)分野での絞り込みについて。例えば先生が離婚を得意分野とした弁護士だとしましょう。

ですが、「離婚」という広い分野ではアピールがしにくく、なかなか顧客に選んでもらい難い。

そこで、離婚からさらに特化して、「不倫慰謝料を請求された男性」側に焦点を絞る、などの方法があります。

また、今解説した(1.)(2.)を組み合わせて「地域×(ニッチな)お悩み×弁護士」といったキーワードで対策すれば、範囲は狭いながら着実に効果がでます。

③潜在層も獲得できる

SEO対策をすれば、潜在層の獲得にも繋がります。

潜在層とは、まだ「弁護士に相談する」ことまでは考えていない人たちのことです。

例えば、弁護士への相談を明確に考えている人(=顕在層)は「離婚 弁護士」「(地域) 弁護士」「弁護士 相談」といったように、「弁護士」を入れて検索します。

ですが、その1歩・2歩手前の「お悩み」を抱えている人も立派な「見込み客」です。

離婚した男性の例でいえば、「慰謝料 相場」や「離婚の進め方」といったキーワードで検索するのが潜在層です。

このような人に対して、記事中で慰謝料の相場や離婚の進め方をきっちり解説しつつ、弁護士の必要性をアピールできれば、ユーザーは弁護士への相談を考えることになるでしょう。

このように、まだ弁護士への相談を意識していない人(=潜在層)に対しても売り込みをかけられるのが、SEOのメリットです。

2)弁護士がSEO対策をする2つのデメリット

先の項目でSEO対策のメリットを解説しましたが、もちろんデメリットもあります。

とはいえ、冒頭で述べたとおり、SEOはネット集客のために必要不可欠であり、SEO対策を「した方が良い」ことに変わりありません。

①成果が出るまでに時間がかかる

SEO対策は、取り組んだ時点ですぐに効果が出る施策ではありません。

おおよその目安として、3ヶ月〜6ヶ月程度の時間がかかるとされています。

ネット集客として、SEOの他によく挙げられる「リスティング広告」などでは、広告を出して数日以内に成果が出ます。

この点から、あくまでSEO対策は地道で、長期的な集客方法だといえます。

そのため、「短期間で多くの顧客を獲得したい」という場合は、SEO対策だけでは目的を達成できないので注意しましょう。

もちろん、短期的な成果も長期的な成果も両方ほしい、という方もいるでしょう。

そのような場合は、SEO対策もしつつ、リスティング広告の出稿も同時並行で行うこともできます。

②サイトを維持しなければいけない

SEOは長期的な集客方法なので、サイトの維持が必要になります。

「1度評価を得れば安定的に顧客獲得できる」とは言いましたが、成果がでた時点から放置してよいわけではありません。

貴社の他にもSEO対策で集客しようとする法律事務所が次々に現れますし、情報が古くなればGoogleからの評価も下がっていくからです。

【例:サイトの維持で必要な作業】

  • サイトにエラー(おかしな挙動)がないかチェックする

  • リンク切れがないかチェックする

  • 一定の頻度で新しい記事を新たに公開し続ける

  • 既存の記事も必要に応じてリライトする

とはいえ、維持するのに必要なのは、情報の更新とメンテナンスくらいであり、手間もコストも大きくはありません。

また、継続して集客するために維持が欠かせないのは、他の集客方法でも同じことです。

4.弁護士のSEO対策|具体的な3種類の施策

弁護士のSEO対策|具体的な3種類の施策

SEO対策と一口にいっても、その種類が大きく3つに分かれます。

【2種類のSEO対策】

種類

説明

内部対策SEO

ホームページの内部構造を最適化するSEO

HTML/JavaScript/CSSなどの知識が必要

外部対策SEO

外部サイトから被リンクを獲得するSEO施策。

ただし、被リンクもとのサイトの質や権威性も重要

コンテンツSEO

キーワードを選定して記事を作成し、検索時上位を狙うSEO

コンテンツ企画や文章のライティング・競合分析などが必要

一口に「SEO対策」といっても、それぞれの施策によって必要な知識やノウハウが異なります。

例えば内部対策は、HTMLやJavaScript、CSSなど、いわゆる「IT系」の知識と技術が必要になります。

一方で、「コンテンツSEO」はどちらかといえば顧客ニーズの分析や、企画力・文章力の方が大事です。

きちんと成果を上げるには、上に挙げた3つの対策はどれも欠かせません。

自分でできるか、外部に委託する必要があるか判断するためにも、以下の詳しい解説をチェックしてみてください。

1)内部対策|ホームページの内部構造を最適化する

内部対策とは、ホームページの内部構造を最適化して、検索順位を上げる施策です。

内部対策を行うことで、検索エンジンのクローラーに正確にサイトを理解してもらえるため、こちらも非常に重要です。

コンテンツSEOが「記事(コンテンツ)をどうするか」という視点なのに対して、この内部対策は「サイト全体」を良いものにできるよう考えます。

内部対策に具体的な施策というと、以下のようなものが挙げられます。

【具体的な内部対策】

  • 弁護士のプロフィールや実績をきちんと掲載して信頼性を上げる

  • 内部リンク構造の改善

  • ページの読み込み・表示速度をはやめる

  • スマホ表示に対応させる

  • HTTPS化などのセキュリティ強化

  • XMLサイトマップの作成、など

サイトの「構造」に変化を加えるため、サイトを形作る言語(HTMLやJavaScriptなど)の知識が必要になります。

そのため、自分で対策するとなれば、Webサイト制作やプログラミングに詳しい人員が必要です。

2)外部対策|被リンクを獲得する

SEOの外部対策とは、サイトの外部に働きかけてSEO評価を高める施策です。

具体的には、主に外部サイトから被リンク(リンクを貼られて、共有されること)を獲得することが大きな目的になります。

検索エンジンは第三者(つまり外部のサイト)から評価されるページを良いコンテンツと判断するため、この施策も非常に重要です。

もちろん、ただ被リンクがあれば評価されるわけではなく、被リンクの質も重要です。

つまり、被リンクもとのサイトもドメインパワーや権威性が高くなければ意味がありません。

弁護士のWebサイトの場合、各地域の「弁護士会」のサイトなどからの被リンクを獲得できればおおいに効果的です。

実際に、弁護士会が紹介している法律相談に回答することで、被リンクを獲得できる場合があります。

弁護士会からの被リンク獲得

弊社では、このような外部対策も含めてSEO対策を行います。

【参照】

3)コンテンツSEO|検索上位をとれる「記事」を作成する

SEO対策で多くの顧客を獲得するために、実は非常に重要なのがこの「コンテンツSEO」です。

ユーザーに有益な情報を発信する「記事」を作成し、その記事の検索順位をあげる施策です。

弁護士でいえば、「離婚 財産分与」「交通事故 慰謝料 いくら」などの検索ワードでヒットする記事の順位を上げるのが目標になります。

記事に訪問したユーザーが事務所に問い合わせて、受任に繋がれば成果が出たといえます。

コンテンツSEOを成功させる手順は以下のようにステップ分けできます。

【コンテンツSEO】

  • 対策しやすいKWを選定する

  • ユーザーの役に立つ記事を書く

  • アクセス解析して記事を改善・リライトする

1つずつみていきましょう。

①対策しやすいKWを選定する

SEO記事を作るにはまず、対策しやすいキーワードを選定するところから始めます。

キーワードの選び方は事務所の規模によって違いますが、中小規模(個人運営など)の法律事務所は、以下のような基準で選ぶのがおすすめです。

【対策キーワードの選び方】

  • ニーズがある

  • 自分の得意分野と一致している

  • ボリュームが大きすぎない

1つ目と2つ目は言わずもがな大事です。その上で、中小規模の法律事務所であれば、特に重要なのは3つ目の「ボリュームが大きすぎない」ことが重要です。

例えば、離婚を得意分野としている弁護士の先生でも、いきなり「離婚 弁護士」といったキーワードで上位を狙うのは現実的ではありません。

事務所の規模が小さく、SEO対策の「新参者」の段階では、ボリュームが小さめなキーワードを狙うのが得策です。

【キーワードの大きさ】

キーワード

検索ボリューム

難易度(※)

離婚 弁護士

6,900

高い

KW選定ツール上の指標:31

離婚 親権

3,800

やや高い

KW選定ツール上の指標:2

離婚 親権 父親

1,900

低め

KW選定ツール上の指標:1

  • (※)難易度の指標は、「Ahrefs」というSEOツールから得たデータを参照

  • (※)データは時期によって変動あり

検索ユーザーが少ないであろう、ニッチなキーワードになるほどボリュームが少なく、中小規模の法律事務所でも上位を狙いやすくなります。

キーワード中の単語数が3語、4語と増えれば当然ニーズもマイアックになっていく傾向があるので、1つの目印になります。

このように、大きすぎないニーズがあり、かつ自分の得意分野と一致しているキーワードを洗い出すのが第一歩です。

②ユーザーの役にたつ記事を書く

キーワードが決まったら、いよいよ検索上位を狙って記事を書いていきます。

「SEO(検索エンジン最適化)」などと難しい言い方をしますが、本質的に大事なのは至ってシンプル。

ユーザーにとって1番役立つ記事」を目指すことです。

SEO対策というと、検索エンジン(Google)に気に入られるよう、テクニカルな仕掛けに目がいってしまう方が多く見られます。

ですが、Googleが本当の意味で高く評価するのはあくまで「ユーザーにとって良い記事かどうか」です。

【ユーザーにとって「良い」記事とは】

  • ユーザーの知りたいことがちゃんと書かれている

  • 文章がわかりやすい

  • 画像や表などが効果的に使われていて理解しやすい

  • 情報が詳しい

  • ユーザーが「じゃあどうすればいいのか」具体的で実用的なアドバイスが書いてある

もちろん、ユーザーを最優先に考えつつも、検索エンジンにアピールしやすくするコツはあります。

弊社では、そういった細かい施策を踏まえつつも、本当の意味でユーザーのためになる、本当の意味で貴社がユーザーの信頼を得られる記事作りをご提案いたします。

③アクセス解析して記事を改善・リライトする

SEO記事は「書いて終わり」ではなく、アクセスのされ方をチェックして改善・リライトを繰り返していくことも大事です。

アクセスのされ方をチェックするには、Googleアナリティクスやサーチコンソールなどの無料ツールなどでも十分に活用できます。

以下のように、課題ごとに、適切な改善を行いましょう。

【例:課題と改善策】

課題

改善策

検索順位が上がらない

ユーザーニーズや競合分析

をしなおして、過不足な情報

がないか確認する

上位は取れたがクリック率が低い

タイトルを最適化する

リッチスニペットの導入など

記事のクリック率も高いが

問い合わせが少ない

CTAの設置方法や設置箇所の変更など

  • (※)「弁護士への相談はコチラ」のように、ユーザーの行動を促すボタンやリンク

なお、課題を正確に洗い出して、適切な改善策をうつには、記事の「作成」以上にSEO対策の知識やノウハウが必要です。

5.弁護士・法律事務所がSEO対策で成功した事例4選

弁護士・法律事務所がSEO対策で成功した事例4選

SEO対策は重要だと再三述べてきましたが、「本当に成果が出るのか?」と実感がわかない先生もいらっしゃるでしょう。

そこでここからは、(ⅰ)一般民事と(ⅱ)企業法務に分けて、SEo対策で大きな成果を出した法律事務所を4つ紹介します。

戦略の部分についても、大手の戦い方で結果を出しているところ、中小なりの戦い方で結果を出しているところ、とさまざまです。

SEO対策の成果がよりイメージできるはずですので、ぜひチェックしてください。

1)【一般民事】SEOで集客を伸ばした法律事務所2選

まずは、一般民事(個人からの法律相談)をとり扱う事務所で、SEO対策を成果を出しているところを2社挙げてみます。

①デイライト法律事務所

【例①】デイライト法律事務所

まず1社目は「デイライト法律事務所」。

もともとは「離婚に強い」弁護士事務所としてSEO対策を始めたようですが、成果が出るのにあわせて幅広い法律問題の記事を発信するようになりました。

Google検索からの流入を、ここ2年ほどで飛躍的に伸ばしており、最大で最大で月70万の流入を獲得しています。

②弁護士法人ALG&Associates

【例②】弁護士法人ALG&Associates

2社目は「弁護士法人ALG&Associates」。

離婚問題のSEO対策にめっぽう強く、以下のように非常にニーズの大きいキーワードでも検索1位を獲得しています。

  • 「浮気 証拠」

  • 「不倫 慰謝料」

  • 「離婚 財産分与」

2)【企業法務】SEOで集客を伸ばした法律事務所2選

続いて、企業向けの相談に特化して、SEO対策で集客を伸ばした法律事務所です。

①弁護士法人かなめ

【例③】弁護士法人かなめ

企業法務の分野で大きくアクセスを増やしている法律事務所の1つ目は「弁護士法人かなめ」です。

「勤務態度が悪く、注意をしても態度が改まらない職員がいる」という悩みを抱えた企業向けに、社員の解雇や処分に関する法律知識を解説する記事に特化しています。

大手ではないながら、自分の強みを生かしながらSEOの成果を出せた良い例といえるでしょう。

②弁護士法人咲くやこの花法律事務所

【例④】弁護士法人咲くやこの花法律事務所

続いて、「弁護士法人咲くやこの花法律事務所」です。

こちらも企業向けの記事を広く発信していますが、特に「カスハラ(カスタマーハラスメント)」に関する記事で強みを発揮しています。

「カスタマーハラスメント」とは、顧客による企業や従業員に対する理不尽なクレームや不当な要求、迷惑行為のことです。

2022年の11月ごろから順調にアクセスを伸ばし始め、最高で4倍近い数まで伸ばしています。

6.どう始める?弁護士がSEOを始める3つの方法

どう始める?弁護士がSEOを始める3つの方法

では、SEOはどう始めれば良いのでしょうか。

ここまで解説してきた通り、SEO対策をするには、知識・人員・ツール・ノウハウなど、さまざまなものが必要になります。

また、弁護士の本来の仕事は受任した依頼をこなすことであり、集客のためのSEOにかかりきりになるわけにはいかないでしょう。

そこで、弁護士の方がSEO対策を始める方法は以下の3つが挙げられます。

【SEOの3つの始め方】

  1. 自分でSEO対策に取り組む

  2. SEO対策を外注する

  3. 部分的に外注する

もちろん、どの方法で始めるべきかに正解はなく、貴社の状況に応じて決めるのがベストです。

中小規模でSEOに人員が割けない法律事務所や、「SEOのことがわからない・詳しくない」という方は、外注がおすすめです。

1)自分でSEO対策に取り組む

1つ目は、自分でSEO対策に取り組む方法です。社内で完結させることから「インハウス」とも呼ばれます。

自分でSEO対策に取り組むメリットとデメリットは、以下のようにまとめられます。

【インハウス:メリットとデメリット】

  • メリット

    • 費用が安くすむ

    • SEOの知識やスキルが社内に蓄積され、長期的な資産となる

    • 自分の強みやビジョンを理解した人間がSEO対策を行うので、魅力が十分に伝わる

    • サイトや記事のちょっとした変更・修正もスピーディに対応できる

  • デメリット

    • 社内でSEO対策をする人員を割り当てる(または新たに採用する)必要がある

    • その人員がSEO知識とノウハウがなければ成果が出せない

    • 社内の人間だけで取り組むため、客観的な視点をもって運用するのが難しい

自分でSEO対策に取り組むのは、「資産性」が高いのが1番大きなポイントです。

長期的にSEOからの集客を大事にしたい場合や、広告屋に頼らず集客方法を確率したい場合などは、インハウスが良いでしょう。

ただし、SEOを始める段階で社内から割くリソースは大きくなりますし、失敗するリスクや成果が出るまで遅くなるリスクもあります。

そのためインハウスは、より長期的な視点でSEOに強くなりたい弁護士の方におすすめです。

2)全面的に外注する

2つ目は、外部にSEO対策を委託する方法です。

この方法では、委託先と契約するだけで、SEO対策を全て任せられます。

メリットとデメリットは以下の通り

【外注:メリットとデメリット】

  • メリット

    • 自分にSEOの知識やノウハウがなくても始められる・成果を出せる

    • 事務所の人員は今までの業務にそのまま専念できる

    • SEO対策以外にも、有効なWeb集客を提案してもらえたり、任せたりできる

  • デメリット

    • 費用が高い

    • 外部の人間が記事を書くので、自分の魅力が伝わり難い場合がある

    • SEOの知識やスキルが社内に蓄積されないので、資産性が弱まる

外部の企業に頼るため、「資産」的な価値は薄れます。

一方で、自分に人員やSEOの知識・ノウハウが必要ないため、どんな法律事務所でも始められるのが大きなメリットでしょう。

また、一口に「外注」といっても、その仕事ぶりは外注先によってマチマチです。

弊社は、元弁護士のスタッフで、「弁護士(法律事務所)」に絞ってSEOを行うため、弁護士業界や貴社独自の魅力も逃すことなくコンテンツに反映させられます。

3)部分的に外注する

SEO対策の外注は、全てお任せではなく、部分的に頼むこともできます。

例えば、以下のように「内部対策」を外注し、「記事作成」を自分で行う、といったやり方もとれます。

【例:部分的に外注する場合】

  • 外注する「内部対策」

    • ・サイト構造の最適化

    • ・ページ速度の改善

    • ・モバイル対応、など

  • 自分で行う「記事作成」

    • ・記事作成の方針決め・企画

    • ・キーワード選定

    • ・記事執筆(専門性や具体性を押し出しながら)

必要な部分だけ外注するため、全て丸投げするよりもコストが下がりますし、記事の専門性も確保できます。

成果が出るなら、インハウスと外注の「いいとこ取り」になりますが、成果が出なければ「悪いとこ取り」にもなりうるので注意しましょう。

SEOはさまざまな対策をしたものの総合評価です。

そのため、外注でやってもらった対策は万全だったとしても、自分で作る記事が悪いと成果が出ません。

ですからこの方法は、自分でもSEO対策できるだけの知識・ノウハウ・人員がある場合、「足りないところを外注で補う」つもりで検討してみると良いでしょう。

7.SEO対策とあわせて行うと効果的なネットの集客施策4選

SEO対策とあわせて行うと効果的なネットの集客施策4選

SEO対策をしようと考えている方の多くは、「Webから新規顧客を獲得したい」というのが目的でしょう。

SEOは間違いなく「Webから新規顧客を獲得する」のに有効ですが、他にも4つの施策があります。

【SEO以外のWeb集客施策】

施策

説明

MEO

Googleマップなどの地図検索エンジンで自分の店舗やビジネスを上位表示させる施策

Web広告

お金を払ってサイトの露出を増やす方法。

弁護士業界での有料広告の代表例は、リスティング広告(検索連動型広告)。

SNSの運用

SNS(XやInstagramなど)のアカウントを作り、情報を発信する

基本コストはかからないが、集客の成果を出すにはノウハウも必要

メルマガ配信

見込み顧客や既存顧客に対して定期的にメールで情報を発信する集客方法。

登録してくれたユーザーにしか届かないため、新規顧客や潜在層にはアピールしにくい

このような施策はSEOとあわせて行うことで、より集客がしやすくなるため、ぜひあわせて取り組むか検討していただきたいと思います。

また、集客の目的によっては、SEOよりも他の施策の方が良いケースもあります。

例えばWeb広告(代表的なのはリスティング広告)は、SEOと違い、短期間で成果が見込める集客方法です。

そのため、何かの特定のイベントや流行りにあわせて、一時的に集約を増やしたい時などに役立ちます。

弊社マチベンでは、SEOだけでなく、上に挙げたようなさまざまなWeb集客の施策をご提案できます。ぜひご検討ください。

まとめ

SEO対策とは、検索結果の上位に自分のサイトが表示されるようにすることです。

従来はネット上での集約があまり重視されていなかった弁護士業界ですが、昨今は競争が激しく、SEO対策で集客を強化するのは非常に重要になっています。

弁護士・法律事務所にとってSEO対策が重要な理由は、以下の4つです。

  • 理由①:認知が広がる

  • 理由②:信頼性とブランディングが高められる

  • 理由③:将来的に大きな「資産」になる

  • 理由④:SEO以外の集客方法にも生きてくる

中小規模の弁護士(法律事務所)であれば、自分の強みを活かしつつ、ニーズが大きすぎないキーワードからSEO対策をすることで、きちんと成果を出せます。

ただし、SEOには「コンテンツSEO」「内部対策」などさまざまな施策が必要で、どれも疎かにはできません。

SEOを始めるには、自分で取り組むか、外部の企業に委託するか(全部or一部)、どちらかの方法を選べます。

自分で取り組む方が「資産」的な価値は大きくなりますが、SEO対策の知識・ノウハウや、人員がなければ難しいところがあります。

そのため、自分でSEO対策するのが難しい弁護士の先生は、外部への委託から始めるのがおすすめです。

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